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2021年に引き続き、ハブラボの長期プログラムとして「ひろばづくり」を行った。私たちが借りていた駐輪場の目の前に2023年9月、舞台芸術の場である岡山芸術創造劇場「ハレノワ」が誕生する事になったことがきっかけである。表現活動が日常の中にある街づくりの一助になればとひろばの中にステージをつくった。昨年は木材を扱う工務店から端材を提供いただき、ステージ、ひろば入口、ヒノキの丸太椅子、ベンチ、8mのアートウォール、芝生、これらを大工さんや職人さんを講師に迎え、子どもたちと一緒に作り続けた。今年はみんなで壁に絵を描いたり、宇宙船のベンチを作ったり、フラッグをはためかせたり、ステージでのパフォーマンスを見たり、様々な活動を実施した。ハブラボは2つのプログラムで構成している。午前の「ぼうけんのじかん」は初めてに触れる体験を冒険と捉えた、社会に向き合うプログラム。   午後の「はつめいのじかん」はアイデアを形にする実験の時間。自分に向き合うプログラムだ。そこには正解も失敗もなくトライがあるのみ。安心して挑戦したり失敗できる環境をつくり、子どもたちはそこで手と頭を動かし相談したり協働したりして「こたえを自分でつくりだす力」を育てている。なにつくる?からはじめよう﹁冒険と発明﹂27it'sハブラボ 活動報告ひらめきスイッチ 「やってみたい!」という気持ちが生まれる瞬間は人それぞれ。時間のかかる子もいれば瞬発力のある子もいる。私たちはその瞬間を見逃さずに伴走することを心掛けている。 とても興味深いのは「ここで完成」というラインを子どもたち自身がしっかりと持っていることだ。まるで水を注いだコップが満タンになるように、完成したらピタッと手を止める。作り始める前は緊張していた子も完成した後にはスキップしたり鼻歌を歌ったりして体全身で喜びを表現してハブラボを後にする。

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